日常で意識することそれが成績UPにつながる
触れる時間を意図的に増やすことが成績UPの近道
みなさんの中には、得意科目と苦手科目を抱える方が多いと思います。普段の学習時間を思い出してみて下さい。恐らく、得意科目に偏って学習時間を取っているのではないでしょうか?そして、苦手な科目の学習時間はほとんどないと思います。苦手科目を克服するには、意識的にその科目に触れる時間を増やすことが大切です。
「1729」という数字を見てあなたはどんなことを思いますか?
例えば、「1729」という数字を見てあなたはどんなことを思いますか?年号とリンクさせて1729年といえば江戸時代ぐらいかなとか、あるいは世界史マニアであればエカチェリーナⅡ世が生まれた年だとか思う人もいるかもしれません。また1729なんて特に特徴もない数字だと思う人も少なからずいるでしょう。
しかし、ある数学者はこう言いました。「1729は2つの正の立方和として2通りの形で表すことのできる最小の数である」と。
これはどういうことかと言いますと、1729 = 13 + 123 = 1 + 1728と表せますし、また1729 = 93 + 103 = 729 + 1000と表すこともできます。すなわち、
1729 = 13 + 123 = 93 + 103 と表せるわけです。このような数のことを、発見した数学者であるラマヌジャン(1887-1920)とその指導教官であったハーディ(1877-1947)の名を取り、ハーディ・ラマヌジャン数と呼ばれています。
この1729についてのラマヌジャンとハーディの詳しい逸話は省略しますが、ラマヌジャンは数学史においても屈指の数学者であり、ハーディも偉大な数学者であります。その逸話の中では、偉大な数学者であるハーディでも1729を「何の特徴もない数」と言っています。したがって、1729を見て特に特徴のない数字と思うことは当然と言ってもいいのかもしれません。
日常的に数と触れる→数学が得意
普段数学を指導している私はどう思うかというと、3の倍数か否かを判定し、3の倍数ではないなと思います。接する数について3の倍数か否かを判定するということは、私が中学生ぐらいのころからルーティーンとして行っていることであり、こうして知らず知らずのうちに私は日常的に数と触れ合っていたわけです。
英語ができるようになりたいなら、普段から日常の中で意識的に英語を使えとは言いますが、数学も同じです。数と触れる機会は日常の中に溢れています。例えばスーパーなどで買い物をするときなど、今自分が買うものの合計金額を暗算するようにしてください。こうした日常での数との触れ合いの積み重ねが、知らず知らずのうちに自分の数に対する感覚等を鋭くさせ、ひいては数学力の向上につながるのだと思います。特に計算が苦手だという人はそれを克服するためにも、日常の中で意識的に計算(暗算)を行っていきましょう。
進学塾ダーウィン 高等部
安川 大祐